朝日新聞「天声人語」は「内容がない」から「大学入試出題数1位」

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高校生には読ませたくない朝日新聞「天声人語」(2/2)

「書き写しノート」が大いに売れ、入学試験にも出題されるという朝日新聞の「天声人語」。だが実のところ、朝日が謳う「知性」や「教養」とは程遠い中身も少なくない。なにより、綴られるのは上から目線の“おっしゃる通り”“ごもっとも”なご意見ばかり。起きてしまった現実にメスを入れるという、コラムの役割を果たしているのかも怪しいのである。

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 たとえば大船渡高校の佐々木朗希投手の登板回避が話題になっていた7月30日には、

〈夢を追いかけることと、途中で燃え尽きないこと。バランスが大切で、かつ難しいのは、どのスポーツも変わらない〉

 そのバランスをどう取るかが難しいからこそ、激論が起こったのである。

「久しぶりに読んで驚きました。当たり前のことをさも大事なことのように得意そうに言っていますよね」

 とは、作家の適菜収氏。

「“そりゃそうだよね”“だから何?”という感想しかもてない。毒にも薬にもならないのです」

 譬えるならば、学校の先生のお説教だろう。誰もがわかっていることを有難そうに語る。紋切型、綺麗事だからこそ、読者には「上から目線」に映るのでは。

「逆に言えば、それだからこそ、入試にたくさん出されるのだと思います」

 と笑うのは、朝日の書評委員を務めたこともある、評論家の唐沢俊一氏だ。

「内容がないからです。国語の試験において、受験生が問われるのは文章の解釈。読み方によってさまざまな解釈が成り立つというような文章には味わいがありますが、入試問題には不向き。一方、誰が読んでも理解できる平板な文章こそ、それに向いている。とりたてて大した文章ではないから取り上げられるのです」

 そして、

「学校の先生も無難だから勧めやすい。だから天声人語のノートは売れているのでしょう。ただ、これを高校生が書き写して血肉化すると、確実に“思考停止”を招きますが……」

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