韓国に利用される「小泉進次郎」 その“空っぽな言葉”が及ぼす実害

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 放たれる“ポエム”、そして国連会合での「セクシー」など、鳴り物入りで入閣した小泉進次郎環境相の発言が注目を集めている。それが当人の株を下げるだけならまだしも、国益を損なう事態となれば……。韓国のいつもの嫌がらせに、お墨付きを与えてしまった格好だ。

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 9月16日に始まった国際原子力機関(IAEA)の総会で、韓国政府代表は、福島第一原発で増え続ける「汚染水」を処理した水について、「世界中に恐怖や不安を増大させている」と述べ、以下のように語った。

「海洋に放出するなら、もはや日本の国内問題ではない。世界全体の海洋環境に影響しかねない深刻な国際問題である」

 8月にも、東京五輪の選手村の食事について「福島の食材は安心できない」と難癖をつけた韓国。こうまでして日本バッシングをするのには、「経済政策がうまくいかず、北朝鮮との関係改善も進んでいない状況で、来年4月の総選挙に勝つには反日しか方策がない」(龍谷大学の李相哲教授)という文在寅政権の事情があるようだ。

 国際基準では、放射性物質であるトリチウムは、1リットルあたり6万ベクレル以下なら環境中に放出できるという。対して、福島第一の処理水を海洋に放出するにあたっては「トリチウムの濃度は国際基準の40分の1以下になる。その程度の量で人体や環境に影響が及ぶことはありえません」と、東工大の澤田哲生助教は指摘する。上記の韓国の発言が、科学的根拠を無視したイチャモンであることがお分かり頂けるはずだ。

 だがこの処理水の問題について、小泉環境相は韓国に塩を送った形だ。原田義昭・前環境相が“処理水は希釈して海に放出するしかない”と述べたことに対し“漁業者に不安を与えてしまった”などと、環境相自らが安全性について誤解を与えかねない謝罪をしたのである。先の李教授は、

「法務大臣のチョグク氏の疑惑から、国民の目を逸らさなければならない現状において、小泉進次郎さんの言動は、文在寅政権にとって大きな援軍になります」

 と指摘するし、東工大先導原子力研究所特任教授の奈良林直氏もこう苦言を呈する。

「日々発生する処理水を無限に貯蔵することができないのは、だれにでもわかります。かつて、鳩山由紀夫氏が沖縄の普天間基地について“最低でも県外”と発言したせいで、沖縄はいまも混乱が続いています。できないことはできないと言わないと、結局、その地域の人が苦しむことになります」

 さらにいえば、韓国の原発から流される水はどうなのだという問題も……。9月26日発売の週刊新潮で詳しく報じる。

週刊新潮 2019年10月3日号掲載

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