上の子がアスペルガー? 下の子がカサンドラ? 止まらない負の連鎖
カンが強く怒りっぽい性質かと思いきや
離婚してしばらく経ち、生活がやっと落ち着いてきたと思ったら、今度は子どもたちのきょうだい喧嘩が目立つようになった。下の子が大きくなり言葉でやりとりできるようになったら喧嘩がこじれるようになったのだ。下の子が上の子にギャンギャン噛み付いていく。
怒鳴り合いが聞こえてきたと思ったら、止めに入る間もなく上の子が悲鳴をあげて泣き出す。「痛い〜〜」と泣きながら押さえた腕には、歯型がクッキリ残っている。
文字通り、噛み付くのだ。
最初は下の子のカンが強く、怒りっぽい性質の子なのかと思った。
ところが一体何にそんなに怒っているのか注意して観察するようになるとある事実が見えてきた。
まず、階段。
前にいた下の子が勢いよく階段を登りだすと、後ろにいたはずの上の子がつられて駆け出し押しのけて追い越していく。そして必ず「勝った〜!」と言う。
家の廊下。
廊下でなぜかグルグル回っている上の子。振り回した手が下の子に当たり「痛い」と言われるも、キョトンとして無視する。またグルグル回る、もう一度当たる。「ぶたないで」と下の子に言われ、「ぶってないよ」と言い返す。「ぶったじゃん!」「ぶってないよ」「ぶったじゃん!」……。
アニメを見ていて。
順番に見たいアニメを見ていた筈が、下の子の番なのに上の子が勝手に早送りをする。「飛ばさないで!」と言うも、アニメに夢中のせいか無視。「飛ばさないで!!」と少し大きな声を出しても無視。「飛ばさないでって言ってるでしょ!! !!」とリモコンに手を伸ばしたところで、ハッとして「やめてっ」と下の子の手を振り払い……。
おもちゃ。
遊んでいる相手の手元が気になったらもう我慢できない上の子。「貸して」という言葉と同時に強引に奪い取ってしまう。お友達はびっくりしても我慢してくれるが、下の子はそうはいかない。
このままではヤバイと思った。
上の子には言って聞かせて、その場では「うん」とわかったように返事をするが、何度も何度も全く同じことを繰り返す。
繰り返すたびに下の子の怒りが沸点に達する速度は速くなっていく。
色んな人に相談して、違和感を説明するも、
「気にし過ぎ、下の子が怒り過ぎ、母親としても干渉し過ぎ」と言われてしまう。
上の子はマイペースでニコニコしている。けれど下の子は常に怒り狂って叫んでいる。
上の子と元夫が猛烈にかぶり、下の子の様子がまるで自分のことのように見える。
しまいにはきょうだい喧嘩を見るたびに冷や汗が止まらず、息が苦しくなるようになった。冷静に対処することなど出来ない。
[2/3ページ]