橋本聖子五輪相初入閣に立ちはだかっていた「高橋大輔キス写真」「父の借金」
信組を破綻させた
もう一つ、入閣の前には大きな“過去”が立ちはだかっていた。舞台は故郷・北海道である。彼女の実家は、安平町で競走馬を育成する「橋本牧場」。かつては無敗の名馬「マルゼンスキー」を育てるなど競馬ファンにも知られた牧場で、その広さは東京ドーム20個分とも言われている。
「聖子さんの父・善吉さんは90歳を過ぎてなお健在ですが、バブル期の前後には地元の『千歳信用組合』から、本来の融資限度額の2倍以上である16億円余りもの融資を受けていました。ところが返済が滞り、そのあおりで千歳信組は99年に経営破綻。翌年には、債権回収を行なう整理回収機構が、信組の元理事長ら4人を相手取り、3億円の損害賠償を求めて提訴したのです」(地元関係者)
訴状では経営陣の責任が追及され、なかでも橋本牧場に対する融資は極めて杜撰だったと断じられていたのだ。
「善吉さんは地元の名士であり、信組側も無担保で融資を続けていた。実際に訴状には『本件融資はおよそ許されざる融資である。それを敢えて融資したのは、橋本の倒産による貸付金の回収不能の顕在化を恐れたものであると言わざるを得ない』とありました」(同)
当時、原告の整理回収機構の幹部は本誌(「週刊新潮」)の取材に、
〈(融資相手の)不法行為が明らかになれば断固として、刑事告訴します〉
そう答えていたのだが、裁判は結局、04年に4被告が計5千万円の和解金を支払うことで終結している。そして、その後も、
「06年には、聖子さんの選挙資金と称して善吉さんが知人から2千万円余りを借り、一部を返済せずに訴訟で返済命令が下ったことが明るみに出ました。この件はひとまず解決しましたが、あわせて善吉さんには借金が20億円以上あるとも報じられたのです」(同)
橋本牧場は現在、善吉さんの孫にあたる男性が継いでいる。家屋や一部の土地は、すでに他人の手に渡っているというのだが、善吉さんに代わり、聖子議員の甥であるその男性に聞くと、
「大臣になるのかもしれませんが、祖父の借金については、私の生まれる前のことなのでよくわかりません」
と言うばかり。ともあれ、入閣前の“身体検査”は無事パスしたようである。
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