実はお得ではない「リターン型保険」実名リストと「大手生保社員が入る保険」の名前

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どういった保険ならいいのか

 さて、これまで専門家が警鐘を鳴らす「入ってはいけない」「騙されてはいけない」保険について取り上げてきた。一方、こうした専門家たちはどういった保険であれば「入ってもいい」と考えているのか。手数料が高い大手生保の商品は避けるべきだ、と訴える多くの専門家が「おすすめ」と言うのは、「全国生活協同組合連合会」(全国生協連)が運営する「都道府県民共済」だ。

「共済は、生命保険と違って相互扶助を目的としたもので、消費生活協同組合法という法律に則っており、生命保険商品と違って金融商品ではありません」

 と、藤井氏は語る。

「都道府県民共済の中で一番人気があるのは『総合保障2型』。ごく簡単に言うと、病気死亡が400万円、病気入院で日額4500円の保障が確保できます。加入できる年齢は、18歳から59歳までで、月2千円の均一の掛け金。それ以降は保障額が減額して65歳まで継続可能です」

 扶養義務がある子どもがいる世帯ではこれだけでは足らない場合もあるが、

「月2千円という安い掛け金で、1年で締めて余剰金が出たら“割戻金”としてお金が戻ってくる相互扶助本来の目的がきちんと実現されていることが、推奨の理由です。総合保障型・入院保障型の割戻金の率は、2018年度の実績で、平均33・20%です」(同)

 ただし、全ての「共済」が「おすすめ」というわけではないので注意が必要。中には掛け金が大手生保並みのものもあるという。

「他に保険料負担を大幅に削減する方法としては、団体保険を利用するという手がある。同じ保険会社の商品を会社や団体で購入することで格安になるのが団体保険。アメリカではこの団体保険が基本になっていますし、実は日本でも大手生保の社員の多くは、顧客に売っているような商品ではなく、この団体保険を購入しているのです」(同)

 正しい知識を身につけ、その本質を見誤らなければ、保険会社に「騙される」のを避けられるはずなのだ。

週刊新潮 2019年9月12日号掲載

特集「『金融庁登録』生保全42社を完全調査! 『実名リスト』で一目瞭然! 騙されてはいけない『保険』」より

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