広島、「鳥谷敬」獲得へ参戦か? キーマンは「カープ女子」の仕掛人

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「カープ女子」の仕掛け人

 鳥谷と同じ年のドラフト3巡目で広島に入団した比嘉氏は、代打でプロ初打席初本塁打を記録したが、故障もあり選手としては大成しなかった。2009年に引退後は広報として球団に残り、ブログを利用しての広報活動の先駆けとなるなど、「カープ女子」の仕掛け人とも言われている。

「比嘉氏は高校、大学と主将を務めた抜群のリーダーシップに加え、沖縄出身の人らしく明るく温厚な性格で、鳥谷の信頼も厚い。2016年からアジアなどの貧しい子供たちに運動靴や文房具をプレゼントする一般社団法人の代表理事を務めており、鳥谷も理事として名を連ねています。この法人名のRED BIRD(レッドバード)は、カープの“赤”と鳥谷の“鳥”という意味であることも想像され、2人の結びつきの強さを感じさせます」(前出の広島在住のスポーツライター)

 広島は、菊池涼介が今オフのメジャー移籍を公言し、田中広輔も右膝の手術を行い、復帰後は三塁へのコンバートが噂されている。ショートには大型ルーキーの小園海斗が台頭し、トレードで三好匠を獲得するなど有望株はいるが、かつての石井、新井といったチームに好影響を与える経験豊富なベテランが不在の状況だ。内野ならどこでも守れる鳥谷は、若手のお手本としてもうってつけの存在となる。

 ただ、広島の鳥谷獲得でネックになるのが年俸面の問題だ。今季まで鳥谷の年俸は推定4億円と言われるが、石井や新井のように戦力外から2000万円程度で獲得できるなら可能性はありそうだ。

 そしてもうひとつ、クリアしなければいけない問題もある、とスポーツ紙の広島担当記者が言う。

「ドラフトに向けてのスカウト会議に毎回参加して意見するなど、カープの補強で松田元オーナーの意向は大きなものとなっています。石井獲得の際も、オーナーの強い推薦があったと言われています。鳥谷がオーナーのお眼鏡に適うかどうか、それに尽きると思います」

 松田オーナーは早稲田のライバルである慶應大学の出身だが、それが障害になる、というのは邪推が過ぎるか……。何はともあれ“レッド・バード”誕生は実現するのか。今後が注目される。

週刊新潮WEB取材班

2019年9月6日掲載

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