一流芸能人GACKTの一流とは言えないビジネス本の身もフタもない中身

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 お正月恒例のテレビ番組「芸能人格付けチェック」で無敵を誇る“一流芸能人”GACKT(46)がビジネス本を出版した。だが、拝読すると、お節介ながら本当に一流なのか、と疑問も抱いてしまう。気になる中身を一緒に覗いてみましょう。

 酷暑という言葉がふさわしい今年の夏。最中の8月9日、自身初のビジネス本『GACKTの勝ち方』が発売された。帯には「なぜGACKTはそんなにお金があるのか?」という身もフタもないコピーが打たれ、本を開けば、

〈オマエの夢に、理由などいらない〉

〈もう一度言う。【出来ない、など無い】〉

 という暑苦しい言葉がこれでもか、と並んでいる。

 出版取次関係者によれば、

「早くも増刷が決まっています。彼のこれまでの活動や人生訓を並べ、自己啓発本に近い内容です。過去の最高年収は10億程と明かしています」

 現在はマレーシアの豪邸に住むGACKTがなぜ本を出したのか。事務所は、

「出版社から企画の持ち込みを受けました」

 と言うので、版元のNORTH VILLAGEの北里洋平社長に聞いた。

「一昨年の春、マレーシア行きの飛行機で出会ったのがきっかけなんです。同じ便のビジネスクラスに乗り合わせ、以前もそういうことがあったので、こちらから声をかけました。すると、GACKTさんと共通の漫画家の話で盛り上がり、一緒にクアラルンプールの中華料理屋で食事をすることになりました」

 それから度々会う仲となり、1年ほど後、本を作らないかと持ち掛けたそう。

「そうしたら、“いい本を作って、結果にはこだわろう”と。最初は自伝のようなものを考えていたのですが、一般の人が抱く“なぜGACKTはお金を持っているのか”という疑問に答えるビジネス書にしました」

 一流だけに発売後の反響にも動じない。

「アマゾンで総合1位になっていますよ!と連絡したら、“それってすごいの?”とクールな様子でしたね」

 しかし、本書では彼の具体的な事業の話は出てこない。高級不動産を売りさばいているとテレビで紹介されたこともあるが、過去には仮想通貨の宣伝に一役買い、大損した投資家から総スカンをくらったことも。大金を一体どうやって稼いでいるんですか?

「人生をマネタイズしているんですよ」(北里社長)

 さすが“一流芸能人”ですね。アツいお言葉の数々に驚かされるばかりで――。

週刊新潮 2019年8月29日号掲載

ワイド特集「『テーマは人間』の自由研究」より

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