「幸手市長」が不当逮捕という「バーのママ暴行事件」裏の裏

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フィリピンパブ…

 捜査関係者が語る。

「市長は会見でホテル近くのポプラというコンビニにジュースを買いに行ったら閉店していて、飲みに行ったと語っていました。ただ、その時間、ポプラは営業中。最初から飲みに行くつもりで外出したのでしょう」

 一つ目の嘘である。

「また、2軒目に行き、そこを出たところが逮捕現場と話していますけども、実際には2軒目の後、最初のバーに戻り、トラブルとなっているのです」(同)

 市長のさらなる嘘を裏付けるのは、

「夜中の26時半くらいかな、バーの近くでドンドンという壁にぶつかる音が聞こえてきたんですよ」

 そう語る目撃者の証言だ。

「さらに女の子の悲鳴まで聞こえてきたので、バーの前まで行くと、近くのエレベーターの中で千鳥足の市長としゃがんで泣いている女の子がいたんです。女の子に聞くと支払いが終わっていない、と言うので、ひとまず市長をバーに連れて行き、待機させました」

 呂律も回らない泥酔状態だったそうで、

「こちらから“何をしたんですか”と聞くと“フィリピンパブが……”とか“なんで俺はここにいるんだ”と、意味不明な言葉を連発していました」(同)

 その後、通報で駆け付けた警察官に目撃者も事情を聴かれた。そして、市長は連行されていったという。

 会見で酒に強いと話す市長は「いい感じの酔い心地」程度で記憶にないのではなく「身に覚えがない」と証言しているが、公金を使った出張中にもかかわらず、へべれけだったことになる。

 さて、コトの次第を被害者であるママに尋ねるも、

「何も話せないんで」

 と、なぜか口を閉ざすばかり。一方、市長の自宅に行くと、父親が、

「何か悪いことしたから警察が引っ張ったんだろ。本人は(記者に)会わないって言ってんだ。とっとと帰れ」

 原爆投下と終戦に思いを馳せる広島の夏、鎮魂の場にそぐわぬ行動だったことだけは間違いなさそうだ。

週刊新潮 2019年8月29日号掲載

ワイド特集「『テーマは人間』の自由研究」より

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