「女性の方が高学歴」のカップル・夫婦はなぜ上手くいかなくなりがちなのか

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好きな人と結婚したはずなのに

 高学歴でコミュニケーション能力に長け、仕事もあり、趣味も友人も多くある妻。一方で不器用な夫は苛立ちを募らせ、それを言語化できずにただ声を荒げてしまう。なんとも悲しいすれ違いだ。けれども、かつて熱い恋愛関係にあった二人だからこそ、乗り越える手段があるのではないかと願う。

「旦那のいいところを挙げるとすれば、私が外にひとりで出かけたりすることを、おおらかに送り出してくれること。それに、映画を見たり、人と話したり、本を読んだりする文化的な妻を、誇りに思ってくれてもいる。自慢したりもしているみたい。職場で私の写真を見せて、『賢そうで綺麗な奥さんじゃん』って言われて『実は〇〇大学を出てるんだよ』みたいな。

 けど、私がニュースを見て勘違いしたり、間違ったりすると『〇〇大学卒もたいしたことないな』って軽口たたいてきたりすることもあって、実は結構気にしてるのも、よくわかる。そういうことを全部含めて、むしろ彼のほうは私のことを“小賢しい妻”って思ってるんじゃないかな……」

 恋愛の相手が、家庭生活を送るのに必ずしも適しているわけではない。けれども、最愛の人だと確信したからこそ、結婚をしたいと望む。ロマンティック・ラブ・イデオロギーから逃れることが出来ないのならば、わたしたちはどうすればいいのだろう。咲子さんに、状況を乗り越えるためのライフハックを聞いてみた。

「夫に関していえば、まずは親としての責任を実感してもらうことかな。そのためには、映画とかイベントとか、友達と会うとか、ひとりで外に出かけることで、物理的に私が不在の状況を作るように心がけて……実際は、子どもの世話を頼んで出かけても、放ってひとりで寝てたりするから、親としての責任感がないなってがっかりしたりもするんだけど、言えばわかってくれる素直さはある。

 そう、私はこまごまと、理屈で考えちゃうタイプだけど、彼の深く考えはしないけど、大らかなところが好きだったんですよ。『なんて太陽みたいな人なんだ』って。だから、もうちょっと頑張ってみようかな、って思ってます」

大泉りか(おおいずみ・りか)
1977年東京生まれ。2004年『FUCK ME TENDER』(講談社刊)を上梓してデビュー。官能小説家、ラノベ作家、漫画原作者として活躍する一方で、スポーツ新聞やウェブサイトなどで、女性向けに性愛と生き方、子育て、男性向けに女心をレクチャーするコラムも多く手掛ける。『もっとモテたいあなたに 女はこんな男に惚れる』(イースト・プレス 文庫ぎんが堂)他著書多数。2017年に第1子を出産。以後育児エッセイも手掛け、2019年には育児に悩む親をテーマとしたトークイベント『親であること、毒になること』を主催。

2019年8月27日掲載

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