最悪の日韓関係、K-POPアーティストは今年の「紅白歌合戦」に選ばれるか
物足りない日本のアイドル
また、日本はアイドルの選択の幅が狭く、それに物足りなさを感じる音楽ファンが、K-POPに流れているという一面もあるようだ。そう指摘する芸能関係者は少なくない。
日本の男性アイドルはジャニーズ系にほぼ限定されている。女性アイドルはAKB48系かモーニング娘。が大半を占める。それ以外のニーズをK-POPが吸収している、という構図である。加えて、日本のアイドルのファンは大半が異性だが、K-POPは同性にもウケるという特徴がある。
「もはやK-POPは日本における音楽の一ジャンルにほかなりません」(前出・芸能ジャーナリストの渡邉裕二氏)
事実、オリコン・リサーチが今年4月に発表した「ORICON エンタメ・マーケット白書2018」によると、K-POPの音楽ソフトと映像ソフトを合わせた2018年の日本での推定総売上額は、274億5000万円にも達した。前年比56.4%増で過去最高だった。
ちなみに同レポートによれば、国内全体での音楽ソフトの総売上額は2854.8億円、映像ソフトは同2174.1億円。確かにK-POPの存在感は無視できるものではないのである。
若者を中心にTWICEやBTS、東方神起らのファンが多数いる。紅白に選出されたら、大喜びする若者が大勢いるだろうが、事はそう簡単に運びそうにないのである。
「好きな人だけが買うCD、行きたい人だけが行くライブと、さまざまな人が見るテレビはまるで違う。『日韓外交が最悪の時期に韓国の歌手など見たくない』という人の意見も考慮しなくてはなりません。スポンサーが渋面になる怖れがある民放での出演は簡単ではないし、視聴者の抗議には慎重に耳を傾けるNHKの紅白となると、出場は至難でしょう」(民放社員)
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