稲田朋美の意外な「不動産商才」 今度は一等地の駅前ビル買収
北陸新幹線の延伸
鉄道ジャーナリストが補足する。
「2022年度末に、北陸新幹線が福井駅、敦賀駅に延伸開業します。福井県には、飛行機の定期便が就航していません。そんな『飛行機なし県』の福井にとって、新幹線の延伸は悲願である上に、もともと福井駅は在来のJR線の他に私鉄など3路線が乗り入れている。新幹線開業で観光客が増えないはずがない」
当然、ホテル建設ラッシュが起こり、土地の値段の高騰が見込まれるわけだが、
「稲田さんが買った土地は280平方メートルほど(約85坪)の広さで、その辺りの坪単価の相場は約43万円ですから、3700万円前後で購入したのではないでしょうか」(別の地元不動産業者)
不動産コンサルタントの森島義博氏はこう評価する。
「そもそも駅近は稀少性があることに加え、角地は視認性が高く、看板などが目立つ。良い土地を買いましたね。新幹線の延伸が予定されていることを考えあわせると、今後、土地価格は1・2倍から1・3倍になる可能性があるでしょう」
つまり、稲田氏は「上手な買い物」をしたのである。当の稲田事務所は、
「現在入居している建物が耐震基準を満たさず取り壊されるため、新事務所を探していたところ、福井駅に近い目立つ場所に良い物件があったので購入を決定した」
と回答するのだが、彼女は東京でも、来年開業予定の高輪ゲートウェイ駅近くの物件を手に入れるなど、「不動産商才」を発揮してきた過去がある。
政界で勝機に見放されても、商機は逃さない。
[2/2ページ]