渋野日向子が「笑顔を絶やさない」理由を、友人・母親・元コーチが明かす

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おばあちゃんの梅干し

 再び純さんの話。

「明るい日向ちゃんは常連さんにも人気。でも、負けん気が強くて、一緒に回っていても、ボギーが続くと、むすっとして感情が表に出る子でした。私がそれを叱ると涙を流していましたね。ですから、プレー中も笑顔を絶やさない今の姿を見ると、日向ちゃんの精神的な成長を感じます」

 ちなみに“もぐもぐタイム”は当時からのもので、

「食べるのが好きで、いつも口をもごもごさせながら練習していました。『ぷっちょ』とか、おばあちゃん特製の梅干しとか。周りにも配ってました」(同)

 高校は、スポーツ名門の岡山県作陽高校に進学した。

「その頃には日向ちゃんもプロになることを意識していて、“ファンと話したり、サインしたり、サービスができる選手になりたい”なんて言ってました」(同)

 高2で団体全国優勝を果たした渋野だが、彼女の学年は畑岡奈紗や勝みなみら強豪犇(ひしめ)く“黄金世代”で、個人タイトルには恵まれず。

 同高ゴルフ部監督の田渕潔氏によると、

「高3の時、渋野から“大学にもプロにも行かず、就職したい”と相談を受けました。不安だったんでしょうね。それを聞いて私は“ゴルフをやめるなんてもったいなさすぎる。お前がプロにならなきゃ誰がなるんだ”と叱りつけました」

 もっとも、渋野は最初のプロ試験には不合格。笑顔の陰に涙あり、である。

 全英は自宅で観戦していたという伸子さんは、

「家に帰ってきたら好きなものを食べさせてあげたい。ブリの照り焼きとほうれん草のお浸しとか」

“シンデレラ”のお腹が鳴る音が聞こえる。

週刊新潮 2019年8月15・22日号掲載

ワイド特集「夏女の打ち上げ花火」より

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