山本太郎の笑えない「集金力30億円」と躍進が「安倍4選」「9条改憲」に繋がる皮肉
増税後、なる早解散
他方、「伝家の宝刀」たる解散権を握る安倍官邸は、今回の選挙をどう見ているのか。政治部記者によると、
「野党第1党の立憲民主党が改選議席を9から17にしたとはいえ、比例区の得票数で見ると、17年の衆院選と比べて300万票以上も減らしている。一方でれいわは228万票を超えました。野党の足並みが揃わず、星のつぶし合いをし、かつ投票率が低いなら、れいわの躍進は『コップの中の嵐』で片づけられるという捉え方を官邸はしています」
別の永田町関係者がこれを受けるような形で、
「そんな状態だから、年内の解散総選挙シナリオを口にする人は結構多いですね。10月1日から消費税が10%に増税され、景気の各指標は確実に落ち込みます。しかし、実際に指標が出揃って判断材料とされるのは年末から年明け以降。ということで、そうなる前の、いわば『増税後、なる早解散』はひとつの選択肢です。野党が一枚岩ではないというのももちろん大きい。大きな皇室行事である11月14日の大嘗祭以降に解散し、投開票日は12月15日か22日と囁かれています」
その場合、争点は憲法改正を措いて他にないという。
「参院選の結果、与党で3分の2を割りましたが、野党に改憲議論を呼びかけるには丁度よいという受け止め方が自民党内では大勢です。そもそも維新やそれこそN国(NHKから国民を守る党)など、改憲補完勢力がいますし、実際に首相は野党へ呼びかけましたよね。立憲も衆参両院で3分の2を握られている時は、議論に応じれば発議から国民投票まで一直線で突き進みかねないと頑として応じなかった。しかし、3分の2が割れた状況になって、全面拒否を貫き続けるには無理があるという意見が結構出てきているのです」(同)
国会に風穴を開けそうな、れいわ。その躍進が図らずも安倍総裁4選に繋がっていくという見方が持ち上がっている。
[2/3ページ]