添加物ざんまい! 食べてはいけない「ワースト寿司」ランキング 太巻き、ちらしは要注意
“味”の中毒
こうした考え方を補強するかのような論文が昨年発表された。
世界四大医学雑誌の一つに数えられる「BMJ」(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)。ここにフランスのパリ第13大学の研究者らが発表した論文だ。
かいつまんで言えば、彼らは、フランスの18歳以上の10万人超の食事を8年間に亘って集計。すると、先の「超加工食品」に分類される食品の摂取割合が10%増えた場合、がんのリスクが有意に12%上昇した――との結果が出たのだという。そして、その原因の「考察」の一つとして、〈(超加工食品に多く含まれる添加物などの)蓄積による影響や混合による影響の多くはわかっていない〉と、添加物による影響の可能性を示唆しているのだ。
これだけでも衝撃的だが、今年、同じ研究チームがやはり権威ある医学雑誌「JAMA Internal Medicine」に更なる論文を発表。それによれば、先の調査のうち、45歳以上の4万人超について、超加工食品の消費量が10%上がると、死亡率も14%上昇していた――という。
もちろん機械的に当てはめるワケではないが、今回の寿司においても、同じ添加物を対象に調べているだけに、健康への影響は気になるところなのである。
「店は商品を安く売ることだけを考え、粗悪な原材料を使う。それを誤魔化すためにさまざまな添加物を使っているのでしょう」
とは、元鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授の中村幹雄氏。
「安い酢飯に甘味料、タレに調味料を使って複雑な味わいを出し、香料を使って風味を足す。黄身の色の薄いたまごに着色料を使って、鮮やかに見せる。ねぎとろに増粘多糖類を使って粘性を高め、“濃厚感”を出す。こうして安い寿司をそれらしい姿にしているのです」
また、都内で無添加の寿司店を営む「鮨大内」の大内久司氏も、
「大量流通しているお寿司は、米も酢も良質なものを使っていないため、味が“雑”になる。それを隠すために、調味料や甘味料を使っているのでしょう。が、このような味に慣れると中毒になってしまい、本当においしいものをそう思えなくなる。私の店に来るお客さんも、無添加のガリを食べて“おかしな味だ。古いんじゃないか”と言う。化学調味料を使っていないと味を感じないようになってしまっているんです」
表を見ると、上位にランクインしているのは、「太巻」や「ちらし寿司」が多い。これらは、具材が多いだけにそれを糊塗する添加物も多数使われているのだろう。「要注意」なメニューなのである。
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