滝川クリステルとできちゃった婚 小泉進次郎の「右斜め45度」の野心

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 国盗りにあたって、小泉進次郎に唯一足りなかったもの。それが「完璧な結婚」だったのだろう。精悍なルックスに、歯切れのいい言葉選び。元総理の小泉純一郎を父に持ち、青年局長や農林部会長を務めた自民党のホープ。カネやオンナがらみのスキャンダルもなし。あとは「完璧な結婚」さえすれば盤石、という段階まで来ている自覚があったのではないか。

 だからこそ滝川クリステルと結婚と聞いた時、「進次郎、本気で国盗りに来たな」と思わずつぶやいてしまった。選挙特番などで「総理を目指すつもりは?」などと問われても、のらりくらりとかわし、如才なさを発揮していた進次郎。遊説先では「いつ結婚するんだ」「早く結婚しろ」と言われ続け、子育て政策を語るにしても、独身では説得力がないと自虐していたほどだ。

 そこへ来てこの伴侶選びである。そこいらの女子アナや港区女子とはワケが違う。というか、そこいらの女子アナや港区女子と結婚しては、国盗りの野望は絶たれたはずである。なぜなら彼を支持する有権者たちから「結局はチャラチャラしてる男」と、そっぽを向かれるリスクがあるからだ。

 その点、クリステルは文句のつけようがない。キャスターとして社会経験をきちんと積み、美貌も知名度も抜群だ。トリリンガルかつ愛犬家で、慈善活動にも積極的である。過去噂された交際相手はみな爽やか、最も結婚に近いとされていた相手はやはり良家の有名人の2世。元カレの経歴さえも完璧なのである。異例の首相官邸からの結婚報告中継も、この女性なら文句あるまい、という世論を味方につけた政界への宣戦布告に見えた。

 そしてすでに妊娠し、安定期に入っているという。中には、いい年の大人ができちゃった婚なんて、という声もあると聞く。しかしこれも進次郎の計算のうちではないだろうか。

 少子高齢化に悩める日本において、「産み育てやすい社会政策」は世論を動かしやすく、反対されにくいテーマである。そしてこれだけSNSが力を持つ時代、子育て世代が最も反応し拡散しやすいトピックの舵を、誰が握るかは票数に大きく影響する。

 ゆえに今回のできちゃった婚は、進次郎の「国盗りカード」のひとつだったとも言えるのではないか。「子育てに通じている、当事者世代の政治家」というカードを握れば、男性的でハツラツとした見た目に加えて、さらなるイメージアップになる。そう踏んだのではとさえ思えるのだ。

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