山本太郎が政権をとったら「ヒトラーのようになりかねない」と識者が憂慮する理由

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罵声と乱入で妨害

 山本代表の反原発運動を回想するのは、東工大先導原子力研究所特任教授の奈良林直氏である。

「特に印象に残っているのは、原子炉施設の安全総合評価の意見聴取会を妨害されたことです。毎回のように傍聴席に山本さんがいて、だんだんと“許さない”“反省しろ”などと怒鳴り散らすようになりました。原発反対派の委員が喋ると拍手をして、賛成派が喋ると罵倒する。議論に支障をきたすようになって、7回目からは傍聴席がなくなり、経産相だった枝野幸男さんが、傍聴席からの妨害を許したことを深々と謝る事態にまでなりました。ところが、傍聴席がなくなったことに抗議して、山本さんを先頭に反対派が乱入してきたんです。安全性についての議論を妨害するなどマトモではないと思いました」

 民主主義的な手続きを、罵声と乱入で妨害した山本代表。奈良林氏が続ける。

「今回の選挙戦では、消費税廃止など共感を得られる主張をして、うまいと思いました。喋っている内容はまともなんです。でも、だからこそ気を付けなければいけません。非常に過激なところがあるのが、山本という人物の実態。仮に政権をとったら、ヒトラーやムッソリーニのようになりかねません」

 13年に、園遊会で天皇陛下に直接手紙を渡したことから察するに、選挙や議論のような手間や面倒は、なるべく省略したいのかもしれない。同じ年、本誌(「週刊新潮」)が女性への乱暴と隠し子の誕生を報じる際は、記者を見るなり逃げ出した。“攻、走”は得意でも、意外と“守”は苦手らしい。

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