韓国の日本製品不買サイト「NO NO JAPAN」のお粗末 冷静な韓国人も……

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無意味なスマホアプリ

 それでも、不買運動に熱心な人々は、“0・01%の日本産原料まで”追い込むと意気込んでいる。そこで買い物途中にも日本製品かどうかを確認できるスマホアプリが開発されたという。これに対しても、前出の崔氏は呆れる。

「スマホカメラで商品についているバーコードを読み取れば、原産国が日本なのか分かるというアプリです。バーコードの頭の2~3桁には番号が表示されているのですが、そもそもこれは企業の本籍が表示されているようなもので、どこで製造されたかを表示するものではありません。ですから、このアプリをよくよく見ると“原産国が表示されない場合もある”と出てきます。非常に無責任なアプリとしか言いようがないですね」

 韓国ユニクロで販売されている商品には、韓国製が多いという。もちろん、従業員は韓国人だ。それでも不買運動の対象にされているそうだから、困ったものである。

 日本では、不買運動への参加を表明する人が増えていると報じられているが、

「韓国では、そういう報道に疑問を持つ人たちが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領を支持するか、支持しないか、街頭でアンケートをした様子を撮った動画が、YouTubeで公開されています。私が観た動画では、支持28%、不支持72%という結果でした。結局、今の文大統領を応援しているのは、親北反米の左派勢力です。彼らの声が大きいために、普通の韓国人も賛同するフリをしているのです。いくら文大統領が『加害者である日本が、盗っ人たけだけしく、むしろ大きな声で騒ぐ状況は絶対に座視しない』とか『日本には負けない』と叫んだところで、具体策が何もないのですから、多くの韓国人だってどうしたらいいのか分からないというのが現状です。実際4日には、韓国の京畿道庁が“半導体装備の国産化のため「国民のアイデア募集」”と発表すると、“そんな専門性の高いことを一般人に求めてどうする”“まだ何も決まっていないのか”と失笑されています」(同・崔氏)

 そんな状況を見るに見かねて(?)日本では、わざわざ「NO NO JAPAN」に日本製品を教えてあげよう、という動きまで出始めている。例えば、韓国紙幣に使用されているホログラムは日本製だから教えてやろうとの声も。

 確かに中央日報日本語版(08年8月4日付)には、1万ウォン札と5000ウォン札に偽造防止のためにつけられたホログラムは日本製という記事がある。

 また、The Daily Korea News(12年10月16日付)は、〈韓国造幣公社が発行する紙幣の国産率が65・8%にすぎないことがわかった〉として、〈造幣公社は2種の革新技術を米テクニカルグラフィクスと日本の凸版印刷から輸入している〉とある。その後も日本製が使用されているかは不明だが、紙幣まで使えなくなったら国産品まで買えないということになる。

 さて、不買運動はいつまで続くのだろうか。

「長続きはしませんよ。政府は来年4月の総選挙まで、日本への態度を変えないつもりでしょうが、国民はいずれ疲れてくるでしょう。そもそも経済が持つかどうか。かえって逆効果になる可能性もありますね」(同・崔氏)

 すでに韓国ウォンは下落しはじめている。果たして「欲しがりません、勝つまでは」は、いつまで――。

週刊新潮WEB取材班

2019年8月8日掲載

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