本命なき“戦国甲子園”を制するのはどこだ? 優勝校をズバリ予想! 

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ダークホースは…

■ダークホース
仙台育英(宮城)
霞ヶ浦(茨城)
中京学院大中京(岐阜)

 仙台育英は3年連続の出場で、昨年を経験したメンバーがいることが強み。笹倉世凪、伊藤樹の140キロを超える1年生コンビなど力のある投手を多く揃える。継投がうまくはまれば上位進出も狙える。

 霞ヶ浦はエースの鈴木寛人に大注目。長身から投げ下ろす角度のあるストレートと、鋭く変化するスライダー、フォークを武器に三振を奪う。茨城大会で着実に調子を上げて、決勝戦では1安打完封と圧巻のピッチングを見せた。打力は課題だが、他にも力のある投手が揃っているのも心強い。

 中京学院大中京も安定感のあるサウスポー・不後祐将、力のあるストレートが武器の大型右腕・赤塚健利とタイプの異なる二枚がいるのが強み。強肩強打の捕手で高校日本代表候補にも選ばれた藤田健斗も存在感は十分で、安定した戦いぶりが光る。

 取り上げたチームの中では東海大相模と近江がいきなり激突し、履正社も霞ヶ浦が相手だけに初戦から気が抜けない。明石商と花咲徳栄も初戦屈指の好カードだ。満遍なく有力校が分散し、予想は非常に難しいが、一つ選ぶというなら智弁和歌山を推したいと思う。勝ち上がれば、3回戦で星稜と対戦することになるが、炎天下の第2試合で奥川にとっては厳しいコンディションが予想されるのも追い風になりそうだ。昨年の金足農のように、ここで挙げた以外のアッと驚くようなチームが躍進することにも期待したい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

週刊新潮WEB取材班編集

2019年8月6日掲載

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