夏ドラマに異変「ボイス」「サイン」「two weeks」……なぜ韓国ドラマのリメイクが多い?
視聴率好調の作品も
7月からスタートした夏ドラマが出揃った。ビデオリサーチの「週間高世帯視聴率番組10」の「ドラマ部門」を見てみよう。調査期間は7月8日の月曜から14日の日曜。数字は関東地区(以下、同)のものだ。
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ドラマ部門の1位は13日放送の連続テレビ小説「なつぞら」(NHK総合・月~土8:00)の20・7%だが、もちろんこちらは夏ドラマではない。
夏ドラマで1位になったのは、「サイン―法医学者柚木貴志の事件―」(テレビ朝日系列・木曜21:00)の14・3%。2位は「監察医朝顔」(フジテレビ系列・月曜21:00)の13・7%、3位は「刑事7人」(テレ朝系列・水曜21:00)の13・2%という結果になった。
「今年の夏ドラマには面白い特徴があります。日本テレビ、テレビ朝日、フジテレビの3局が、ゴールデンタイムに韓国ドラマのリメイク作品をぶつけてきたんです。このうち2作品が高視聴率を獲得し、好スタートを切りました」(ドラマ制作会社幹部)
3作品の内訳を見てみよう――。日テレは「ボイス 110緊急指令室」(土曜22:00)で唐沢寿明(56)主演。7月13日の第1回放送は12・6%だった。テレ朝は先に紹介した「サイン」で主演は大森南朋(47)。そしてフジテレビは「TWO WEEKS」(火曜21:00)で主演は三浦春馬(29)、7月16日の第1回放送は8・4%にとどまり、こちらだけが2ケタに届かなかった。
去年もフジが「グッド・ドクター」を山崎賢人(24)主演で、フジ系列のカンテレ制作で「シグナル 長期未解決事件捜査班」を坂口健太郎(28)主演で放送したが、この2作品も原作は韓国ドラマだ。
要するに、いつの間にか「韓国ドラマのリメイク」が花盛りになっているのだ。なぜ、こんなことになっているのだろう。
「日本のテレビドラマは近年、コミックス原作が流行していました。例えば16年に『逃げるは恥だが役に立つ』をTBSがドラマ化。原作は海野つなみさん(48)、主演は新垣結衣(31)で、最終回の視聴率は20・8%と大ヒットしました。ところが、あまりにコミック原作のドラマを制作した結果、ネタ切れ状態になっているんです」(同・ドラマ制作会社幹部)
正確に言えば、ネタがないわけではない。『進撃の巨人』[諫山創(32):講談社]、『キングダム』[原泰久(44):集英社]、『東京喰種トーキョーグール』[石田スイ(32):集英社]といった作品は、企画会議で候補に挙がることは珍しくないという。
しかし、これらをドラマ化するとなると、やはりかなりの予算が必要だ。結局は立ち消えとなってしまう。おまけに他のコミックにはめぼしいものがないこともあり、コミック原作のテレビドラマは行き詰まっているという。
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