靖国神社「55歳祭儀課長」の神をも恐れぬ「セクハラ行為」一部始終

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「昭和のセクハラおやじ」

〈♪俺はまだ馬鹿と呼ばれているか~〉

 冒頭のセクハラ場面とは別日で、やはり「靖国神社の歓送迎会で場所はカラオケスナック」(同)。

〈♪俺はまだまだ恨まれているか~〉

 若い男性が尾崎豊の「シェリー」を熱唱するなか、祭儀課長はソファーに腰を沈めている。

〈♪俺に愛される資格はあるか~〉

 すると、祭儀課長は左隣に座った20代の女性の右手を握り始める。女性は怯えた様子で、抵抗することもできずに耐えている。祭儀課長が彼女に〈愛される資格〉は1ミリもなかった。

〈♪俺は決してまちがっていないか~〉

 祭儀課長は自らの両手で女性の右手をムンズと掴む。そして、あろうことかスリスリ、スリスリと女性の手を執拗(しつよう)に撫でるのだった(写真(2)参照)。彼は完全に〈まちがって〉いた。

〈♪俺は真実へと歩いているかい~〉

 セクハラをエスカレートさせる祭儀課長は、ついに女性の右手を自らの股間付近に引き寄せた。そこには混じり気なし、純度100%のセクハラという〈真実〉のみが存在していた。

 さらにもう一場面。

〈♪悲しみの時間(とき)は過ぎるけど~〉

 今度は、祭儀課長自身が若い女性とサザンオールスターズの「涙のキッス」をデュエットしている。既に彼の右手は、右隣の女性の右肩に回されている。またしてもセクハラという〈悲しみの時間〉が訪れていた。

〈♪きっと明日の夢は見ない~〉

 祭儀課長の手は、女性の肩から腰、そしてお尻付近へと下がっていく(写真(3)参照)。その淫(みだ)らな光景には、〈明日の夢〉も何もあったものではなかった……。

 以上、祭儀課長の「代表的」なセクハラ場面を紹介したが、ハレンチ行為はこれ以外も数多く存在し、全てに証拠が残っている。なお、セクハラ現場は「祭儀課長行きつけの店」(靖国神社事情通)だという。そして驚くべきことに、紹介した3例の被害女性は、いずれも別人なのだ。つまり、祭儀課長は部下の女性に片っ端からセクハラを繰り返しているのである。

「カラオケスナックという暗く、且(か)つ狭く閉じられた空間、しかも自分の行きつけという『ホームグラウンド』で事に及ぶ……。計算高い昭和のセクハラおやじの典型と言えます」

 こう指摘するのは、セクハラ問題に詳しい板倉由実弁護士だ。

「彼の行為は、議論の余地なく明白なセクハラです。全く業務上の必要性がない行為である上に、上下関係があって逆らえないと分かっている相手の身体を触るのは卑劣であり、悪質な性的暴力と言えます。お酒の席だからといって許されるはずもなく、この程度の身体接触は許容範囲という感覚は、今の時代は通用しません。触られた本人はもちろん、それを見せられた周りの人にも苦痛を与える行為であり、就労環境も悪化します」

 要は完全にアウトなのだ。

 流出した動画によって明らかになった靖国神社の恥部。だが、この祭儀課長の存在は、セクハラに留まらない同神社の暗部を象徴しているのだった――。

(2)へつづく

週刊新潮 2019年7月25日号掲載

特集「『神々の権力闘争』に新たな椿事! 創建150年『靖国神社』の神をも恐れぬ『ハレンチ動画』」より

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