巨人、若手選手の成長を阻む「ジャイアンツ球場」の大問題

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 巨人はセ・リーグ首位を確保し、シーズン前の予想に違わぬ戦いぶりを見せている。一時は広島に首位を奪われるも、交流戦では、パ・リーグ各球団と互角以上に戦い、優勝争いにも加わった。

 好調の要因は、本塁打、打点がリーグトップクラスの攻撃陣だ。広島からFAで移籍した丸佳浩、ベテランの亀井義行が好調を維持している。四番の岡本和真は、打率こそ2割半ばと高いとはいえないが、本塁打は2ケタ台に乗せ、期待通りの長打力を見せている。そして、坂本隼人はホームランをはやくも20本台に到達するなど、キャプテンらしくチームを牽引している。投手陣は菅野智之や山口俊が勝ち星を重ねているが、今のところは打線に救われている格好だ。

 それに加えて、攻守で新戦力も現れている。投手陣では、中川皓太が新外国人クックの離脱後、ブルペンの柱に急成長してクローザーとしてチームを支えているほか、桜井俊貴は故障から復帰して、交流戦で先発に再転向、2勝をあげた。一方、野手は、大城卓三が持ち前の打撃センスを買われ、本職・捕手以外での出場が目立っている。二塁では、山本泰寛などが起用され、故障で離脱している吉川尚輝の影が薄くなるほど。重信慎之介や若林晃弘、育成から支配下登録された松原聖弥は、原辰徳監督好みの俊足選手で出場機会も増えてきている。

 彼らの礎となっているのは、入団時から練習を重ねるジャイアンツ球場である。1985年に開場した同球場は、数年おきに改修を重ね、今ではナイター施設を備え、収容人員も4000人、ファーム施設としてはトップクラスの豪華さだ。さらに、旧室内練習場に加え、2009年には球場隣に日本一の規模を誇る室内練習場も完成した。車で5分ほどの場所には若手選手が生活するジャイアンツ寮もある。23年には、現球場から10分ほどの東京都稲城市に「TOKYO GIANTS TOWN」を建設。こちらを二軍、現球場を三軍が使用する予定となっている。

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