朝日新聞社員が続々証言する、ストレートニュースにも「角度をつける」特異体質

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朝日の“特異体質”

 ちなみに今回の記事を担当したのは、政治部の官邸キャップである。

「彼は昨年も〈G20 福岡で最終調整〉という誤報を夕刊の1面で打っている。“安倍官邸に外された”との言い訳がまかり通ってきたことが、今回の大誤報の背景にはある」(テレビ局の政治部記者)

 朝日の「吉田調書」に関する記事の過ちをいち早く指摘したノンフィクション作家の門田隆将氏は、

「今回の誤報についても、朝日は“ガセを掴まされた”“官邸の嫌がらせ”といった発想しかなく、反省は期待できません。廃刊して生まれ変わる以外に道はないでしょう」

 と、手厳しい。

「朝日の慰安婦報道について検証する第三者委員会の委員で外交評論家の岡本行夫さんは、ヒアリングの中で、何人もの社員から『角度をつける』という言葉を聞き、事実だけでは記事にならないという朝日社内の認識に驚いた、と指摘しています。『角度をつける』とは、事実を朝日的な主義主張に寄せる、という意味の朝日用語です」

 論評面で主義主張を展開するのは自由だが、ストレートニュースにも「角度をつける」。そうした“特異体質”の行き着いた先が、「吉田調書事件」だった。

「あの時にも社内の他部からは“おかしいのではないか”と異論が上がっていたものの、角度をつけるために踏みとどまることが出来ず、突っ走りました」

 門田氏はそう話す。

「事実に関係なくストレートニュースに角度をつけた結果、信頼をなくし、情報確認すらせずに誤報を打ってしまう。今回も同じことの繰り返しで、『吉田調書誤報』が教訓として全く反省材料になっていない以上、ゼロから生まれ変わるほかない」

 こうした批判の声をよそに、今日も続く朝日の安倍総理批判。事実よりも憎悪が優先される新聞の「異常性」が、あまねく読者に伝わるのはいつの日か――。

週刊新潮 2019年7月25日号掲載

特集「『朝日新聞』は釈明記事でも『重大事実』を隠蔽した! 『ハンセン病家族訴訟』大誤報の舞台裏」より

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