韓国への輸出規制 朝日新聞は“安定”の論調(KAZUYA)

国際 韓国・北朝鮮

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 4月の米韓首脳会談が、ほぼ挨拶だけの2分というタイムを記録した韓国の文在寅大統領。

 G20においては日韓首脳会談すら開かれず、安倍総理とは無言の握手で8秒までタイムを縮めてきました。サニブラウンもびっくりの成長曲線でタイムアタックに挑んでいるかのようです。

 韓国は自らを窮地に追い込んでいます。急激な賃上げが悪影響を及ぼし、国内経済はボロボロ。日韓関係においては元徴用工訴訟で何ら対応をせず、腰が重い日本も、事実上の対抗措置に出る有様です。

 7月1日、経済産業省は韓国への輸出管理体制の見直しを発表しました。

 スマホやテレビなどの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミドや、半導体の製造過程に欠かせないレジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の3品目について契約ごとに国の許可申請を求めることとしています。

 さらにそれ以外の先端材料についても、輸出許可の優遇制度である「ホワイト国」から韓国を除外することを発表。ホワイト国から外されるのは韓国が初めて。また、文在寅大統領のレガシーが増えてしまった……。

 禁輸ではなく、信頼関係が損なわれ、必要な協議が行われなくなったので体制を見直すというだけの話です。しかし韓国にとって影響は大きいもので、フッ化ポリイミドやレジストは日本への依存度が9割を占めているわけですから、対応に苦慮しているでしょう。

 レーダー照射問題や元徴用工訴訟などで日韓の信頼関係は崩壊しています。元徴用工訴訟にしたって、日韓請求権協定で終わっている話ですし、賠償云々を言うなら韓国政府が対応すべきです。日韓の企業が基金を作って被害者に慰謝料を払うなどという、ふざけたアイデアを出してくるあたり、韓国は日本をナメていると思います。

 日本に対しては何をやってもいいと思っているのか、韓国の対応はとにかくめちゃくちゃです。対応としては遅すぎるくらいですが、参院選も近いし政府としては国内へのアピール目的もあったのでしょう。選挙が終われば、また元の状態に戻すことだけはやめてもらいたいです。

 この件は新聞各紙が社説で取り上げています。韓国を巡る話題は各社の色が表れます。例えば産経新聞は無策の韓国に対して【国家の意思を毅然と示す意味は大きい】と対応を評価しています。一方で朝日新聞はタイトルからして【対韓輸出規制 「報復」を即時撤回せよ】で、救いようがありません。

 最近中国に対しては現実的な取り上げ方をすることもあるのですが、韓国に対しては全然ダメです。パターンは決まっていて、明らかに韓国に根本原因がある今回のようなケースでは【日韓両政府は頭を冷やす時だ】などと書いて両成敗に持ち込もうとします。

 逆に朝日はこうじゃないと面白くありません。日本に厳しく、韓国に優しい姿勢は、ある意味期待を裏切らない、安定した論調と言えます。

KAZUYA
1988年生まれ、北海道出身。12年、YouTubeで「KAZUYA Channel」を開設し、政治や安全保障に関する話題をほぼ毎日投稿。チャンネル登録者62万人、総視聴数は1億4千万回を超える。近著に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(KKベストセラーズ)

週刊新潮 2019年7月18日号掲載

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