二階俊博vs岸田文雄 「次期自民党幹事長」はどっち?

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 参院選後に控える自民党の党内人事。中でも目玉になるのは、幹事長ポストなのだが……。

 政治部記者によれば、

「現在幹事長の二階俊博さんは、就任してすでに丸3年。1期1年という任期を考えれば、かなり長い。さらに、80歳と高齢で健康不安説もあり、選挙の結果如何によっては、当然、交替ということになるでしょう」

 これを知ってか知らずか、

「二階さんは6月に入ってから、参院選に向け、老体に鞭打って全国行脚を本格化しているんです。各地の経済団体などに率先して頭を下げて回っている。細野豪志さんの問題や、山梨県知事に当選した長崎幸太郎さんの問題など、岸田派とぶつかることが多かった二階さんですが、岸田派議員の選挙区にも率先して入っている。議席を大きく減らせば、幹事長続投の目は無くなりますからね」

 ここまでされれば、岸田文雄政調会長(61)も怒りの矛を収めざるを得まい。ところが、その岸田氏も複雑な心境なんだとか。

「実は、彼も幹事長ポストにご執心なんですよ」

 と、自民党関係者。

「もちろん今でも総裁の座を狙っているんですが、そのための最短ルートが幹事長だと考えている」

 この理屈がまた岸田氏らしく、

「先の総裁選で出馬を辞退し、派閥の内外から“決められない男”のレッテルを貼られた岸田さんですが、今回も決して積極的な理由ではありません。幹事長として身を粉にして働いて安倍総理にゴマをすり、ポスト安倍の椅子を禅譲してもらおうと思っているだけなんです」

 もっとも“岸田幹事長”の政権構想は、砂上の楼閣のごとくだといい、

「二階さんは幹事長というおいしいポストを手放す気などサラサラありません。さらに、もし二階さんが倒れでもして、岸田さんが後を継いだところで、次の衆院選を仕切って勝利すれば安倍さんの4選が見えてくる。そうすると、岸田さんへの禅譲は遠のくばかりなんですよ」

“岸田総理”誕生は見果てぬ夢か。

週刊新潮 2019年7月11日号掲載

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