「水素ガス吸入器」で認知機能が向上? お値段350万円、「エビデンスない」指摘も
「水素ガス吸引」で万病退治・若返りは本当か(2/2)
数年前の水素水ブームとはひと味違う、「水素ガス吸引」とは。その効果のほどは歌舞伎役者の坂東玉三郎も「疲れが取れるようになった」と太鼓判を押し、がん治療に水素吸入器を導入する医療施設の例もご紹介した。認知機能改善や若返りもあるという“吸引”事情をさらに探ってみよう。
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「週刊新潮」の20代男性記者も、へリックスジャパンの水素吸入器「Hycellvator ET100」を試してみた。都内にある同社に吸入室があるのだ。吸引前にあらかじめ左手薬指の毛細血管をチェックしたうえで、チューブの先端の二つの突起を鼻の穴に入れ、無味無臭の蒸気を60分吸った。その後、あらためて毛細血管を調べると、血流がスムーズで、血の色が濃くなっているように見えたのである。
同社の有澤生晃社長は、
「水素を吸うと副交感神経が優位になって血流がよくなることは、血流スコープで確認できます」
と語る。その結果なのかどうか、白髪が黒くなったとか、肌がツルツルになったという声も上がっているとか。ただし、この吸入器の価格は220万円と、なかなかの高額である。
しかし、前回触れたように、玉三郎が愛用しているオプスの製品は1台350万円とさらに高額だ。それでも、同社の小林雅之社長は、
「政治家から芸能人、経営者、スポーツ選手まで、幅広い方にお使いいただいています」
と言って、続ける。
「基本、健康長寿を目的にご利用いただいていますが、普段から強烈なプレッシャーに晒されている方などは、リラックス効果を求めておられます。俳優さんだと肌つやがよくなったとか、舞台に上がる方だと、大変な現場でもあとに疲れが残らないというお声も。スポーツ関係で、体が軽くなったとおっしゃる方もいます」
同社の関係者によれば、市村正親と篠原涼子夫妻や、丸川珠代参議院議員、鳩山由紀夫元首相らもユーザーだという。
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