250人の黒人兵が町を襲った 「松本清張」が掘り起こした、知られざる「小倉米兵脱走事件」とは?
今年は数々の名作を遺した松本清張の生誕110周年。「砂の器」「点と線」「ゼロの焦点」など社会派と呼ばれるミステリ作品を描いた清張だが、実はあるひとつの米軍にまつわる事件が、清張によって掘り起こされていたことはご存じだろうか。
今であれば確実にニュースとして世に知れ渡っていたはずだが、事件が起こった当時の日本は1950年のアメリカ占領下。各地には「進駐軍」の基地が置かれ、全国に最大で40万人の兵士が駐屯していた。報道管制が敷かれた当時の日本では、米軍に都合の悪いニュースはもちろん御法度。...