「NHKスペシャル」エースプロデューサーが猥褻逮捕、しかも再犯だった

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 今月17日、警視庁練馬署に強制猥褻の容疑で逮捕されたのは、NHKの敏腕プロデューサーだった。

 警視庁担当記者によれば、

「逮捕されたのは阿部博史(ひろふみ)という男で、NHK放送総局大型企画開発センターのチーフ・プロデューサー。容疑は今年2月、東京・練馬区の歩道で40代の女性を押し倒し、猥褻な行為をしたというものです」

 その大仰な肩書きは“伊達”ではなく、

「阿部さんはエース中のエース。他の職員の不祥事の際とは比べ物にならないほどの激震が走りましたよ」

 と、NHK関係者。

「彼が所属していた“大型企画開発センター”は『NHKスペシャル』として放送される大ネタだけを追いかける精鋭部隊。最近のNスペは東日本大震災関連のものなどビッグデータを活用した番組が多いのですが、彼はその第一人者だった。番組を作るには阿部さんの協力が不可欠で、ディレクターの間では“阿部詣で”と呼ばれていましたね」

 その経歴も異色で、

「名古屋大学の大学院を修了後、NHKに入局したのですが、他に“NASA”に内定を貰っていたなんて噂も。5年前には自民党の小泉進次郎さんと対談を行い、ゆくゆくは“NHKの顔”となるハズだった」(同)

 将来を嘱望されたエースプロデューサーが嵌まった落とし穴。ところが、その兆候に周囲は早くから気づいていたという。

「実は、彼、2年ほど前にも警察に逮捕されたことがあったんです。しかも容疑は痴漢。ただ、このときは彼が強硬に否認したこと、証拠が不十分だったことなどから釈放となった」(NHK幹部)

 かくして局内でも不問に付されたのだというが、

「上層部には危ぶむ声も強く、彼を表に出すな、という意見もあった。ただ、その後、マツコ・デラックスさんとの番組に出演することなどもあり、“禊”は済んだかに思えたのですが……」

 痴漢を犯した者の約8割が再犯者――。

 ビッグデータの伝道者をもってしても、自らの欠陥までは見抜けなかったようだ。

週刊新潮 2019年6月27日号掲載

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