夫への愚痴連発……策士・熊田曜子が狙う「磯野貴理子」作戦とポジション

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過去のやり方と方針を変えた熊田が狙うポジションとは

 そもそも熊田が夫に対して不満をぶつけるのは今回が初めてではない。数々のトーク番組で、夫の浮気疑惑や、勝手に仕事を辞めて起業していたことへの不満を語り続けている。5年前にはなじみの「ロンハー」で、夫の携帯を見たら合コンの予定が入っていたため、逆ドッキリを仕掛けたいと番組に持ち掛けたことも明かされた。

 そんな夫に対する不満を次から次へと持ち出す熊田に対し、一部では同情する声も上がっていたものの、今回ほど話題にはならなかった。夫とはいえ人の携帯を勝手に見るなんて自業自得、という意見もあるだろう。何にせよ、今まで不満話は、ママタレならではのポジショントークと思われていたのだ。でも、それだけでは納得ができなかったということだろう。

 熊田のスタイルは現役時と変わらぬ美しさを保っているが、今や子どもを産んでも美貌が衰えない女優やタレントは山のようにいる。料理上手を売りにしたママタレも多い。つまり、「若くてキレイ」か、「料理上手」というママタレの人気ポジションには空きがない。

 しかし裏を返せば、「悩み多き不幸なママタレ」というポジションはなかなかない。シングルマザーでも豪遊ぶりを見せつける紗栄子はいても逆はないのである。5年前からずっと夫のことを非難しながらそれでも離婚しないのは、熊田自身が夫の非道ぶりさえもメシの種にできると踏んでいる部分もあるのではないか。番組で思ったほど盛り上がらないなら、作戦変更して「悩み多きママタレ」の確固たるポジションを築こうと考えてもおかしくない。

 結婚のあり方や夫婦の役割に変化が起きている現代だからこそ、モラハラ夫や姑との確執など、自身のモヤモヤを熊田に重ねる女性たちも多いだろう。だからこそ、これだけ報道が盛り上がり、「悩み多きママタレ」への共感と期待も高くなるに違いないとも言える。熊田の家庭がどうなるかは本人たち次第なので、外野がどうこう言うものでもない。が、彼女の嗅覚はやはりすごい。改めてそう感じた報道であった。

(冨士海ネコ)

2019年6月28日掲載

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