老後2千万円「消えた報告書」騒動で得点稼ぎを狙う野党の下心

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始まりは朝日

「始まりは朝日新聞です」

 とは、さる全国紙の政治部デスク。先の記述は、単純化すれば、年金だけで暮らす世帯は退職後に月5万円、30年生きるとトータル2千万円の赤字となると“解釈”できるが、

「報告書の原案を入手し、1面トップで、そこをクローズアップして報じた。その後、野党が“年金だけでは暮らせないということか!”“100年安心と言ってきたのは嘘か!”と攻撃を始めた。麻生財務大臣が文書の受け取りを拒否すると、これを“消えた報告書”などと揶揄しました」

 無論、第1次政権時、安倍首相の退陣原因ともなった「消えた年金」のプレイバックを狙ってのことである。

 舛添氏が言う。

「そもそも野党だって、10年前には政権をとっていたワケだから、足りないことはわかっていたはず。今言うのなら、なぜその時改善しなかったのか。参院選でアピールできる実績がないから、ここで得点を稼ごうとしているだけでしょ」

 下心は丸見え。

 もっとも、それに反論せず、報告書に蓋をする与党もやっぱり、「馬鹿ばっかりだよ、ホントに」(野末氏)ということになる。

週刊新潮 2019年6月27日号掲載

特集「徘徊する『老後2千万円』という妖怪の退治法」より

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