「廃プラ」の行き場(KAZUYA)
プラスチックごみ(廃プラ)による海洋汚染が世界中で問題になっています。
海に流出した廃プラは紫外線などの影響で5ミリ以下の細かいマイクロプラスチックになり、海を漂って生態系に影響を及ぼすのです。
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日本ではリサイクルという言葉をあちこちで聞きますし、アジア圏の他の国よりも海にゴミを捨てたりする量も少ないから関係ないだろうと考える人もいるでしょう。ところが日本は廃プラを全て国内で処理しているわけではありません。
2017年には約143万トンの廃プラが「資源」として海外に輸出されています。この中にはリサイクルには使えないような汚れたものも含まれているのが実態です。そうした廃プラが海へ流出して海洋汚染に繋がっている現実を考える必要があるでしょう。
これまで最大の輸出先だった中国は17年末に輸入を原則禁止し、日本は東南アジアなどへ輸出先を求めましたが5月にはバーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関する条約)締約国が汚れた廃プラも輸出入の規制の対象とすることで合意しました。
今後は日本国内の処理能力を高めていくことを考えるのは当然として、そもそも廃プラを出さないように努力することが重要でしょう。
僕自身、最近カフェに行くときはマイボトルを持っていくことが多くなりました。
しかしどちらかといえばエコの観点からカップやストローなどのプラゴミを減らそうというより、単純にボトルで飲んだほうが美味しいから持ち歩いている感覚です。魔法瓶タイプなら飲み物の温度もキープできますし、何より結露による水滴が出ないのがポイントです。
しかし容器を洗う手間などがあるので、便利さで言えばプラ容器とプラストローに軍配が上がります。
廃プラの削減は各々の自主性に頼っても無理があるでしょう。意識の高い人はゴミになるプラスチック製品を使わないような生活を実践できるでしょうが、たとえちょっとした手間だとしても人間は便利な方に流れていくのが自然ですし、僕自身マイボトルは持っていったりいかなかったり状況によって変わります。本気で廃プラを減らす意志があるなら、構造自体を変えるしかないでしょう。
カナダのトルドー首相は早ければ21年にもレジ袋やストローなどの使い捨てプラスチックを禁止すると発表しました。脱プラスチックはカナダだけでなく国際会議でも議題に上がる問題になっていますし、日本としてもより突っ込んだ対策を実施する必要があるでしょう。
日本は便利すぎるから甘えてしまうのです。レジ袋も有料にするならもっと値段を高くしないと削減に繋がらないのではないでしょうか。
日本が廃プラを輸出している東南アジアなどからの流出が深刻ですから、巻き込んで対策を行うことが重要です。魚を食べる日本人だからこそ廃プラ問題には敏感でありたいものです。