レアル・マドリードに移籍! 久保建英とFC東京との「掟破り契約」

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“和製メッシ”久保建英(たけふさ)(18)がスペインの名門レアル・マドリードに移籍する。

 所属元のFC東京によると、移籍金はゼロ。“選手の夢を叶えるためにクラブが犠牲となった”美談にも聞こえるが、これをさも“おめでたいニュース”かのように喜んでいる人がいたとしたら、その人こそおめでたいと言わざるを得ない。

 欧州リーグとJリーグはシーズンの区切りが異なるため、Jリーグ期間中に欧州に移籍することはままある。ただ、その場合、移籍先の欧州クラブは、契約期間中のJクラブに違約金、いわゆる移籍金を支払うことになっている。

 ところが、久保とFC東京との契約は、彼の18歳の誕生日である6月4日に満了していた。

 サッカーライターが語る。

「Jに限らず、世界を見回しても、リーグ途中に契約が切れるなんて聞いたことがありません」

 久保がバルセロナから日本に戻ってきた13歳当時、古巣の川崎フロンターレはじめ複数のJクラブがオファーを出した。しかし、

「海外志向が強い久保の代理人が“(Jリーグ途中である)18歳の誕生日で契約満了”という条件を提示したのです。この期間はちょうど欧州リーグがオフで移籍市場が開いていますし、Jクラブに移籍金を払う必要がなくなるので、久保は“お買い得”になります」

 この掟破りの条件を、多くのJクラブが拒否したが、

「唯一呑んだのがFC東京でした。移籍金で稼がずとも、観客動員でペイすると考えたのか……」

 しかし、

「移籍金は、その選手が抜けた穴を埋めるための資金。つまり、他のクラブにも循環するカネなのです。FC東京の抜け駆けで、一説に10億円と言われる久保の移籍金がJリーグに入らなくなってしまいました」

 しかも、久保はレアルと契約するだけで、実際にプレーできるかは別の話。

「そこまでの力はないので、早晩レンタルに出されるか、どこかに転売されるでしょう。FC東京に払わずに済んだ移籍金はまるまるレアルの利ザヤです」

 グラシアス、ハポン。

週刊新潮 2019年6月27日号掲載

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