「おひとり様高齢者」の田舎暮らしが増加中 介護放棄の“姥捨山”という現実

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別荘地に捨てられる高齢者

 1983年に映画化され、カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した深沢七郎の小説『楢山節考』(新潮文庫)の衝撃は、今でも色あせない。

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 貧しい時代、貧しい土地で、口減らしのために息子が母を背負い、山奥へと上がっていく。姥捨山伝説を題材とする作品は、多くの読者の涙を誘ってやまなかった。

 そして現代、田舎への移住ブームは新しい流れを引き起こし、『楢山節考』の世界を蘇らせた。なぜなら、老女だけの田舎暮らしが増加しているからだ。...

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