サブスクもどきのNHK、解約にはテレビを捨てるしか(KAZUYA)

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 サブスクリプション型のビジネスが注目を集めています。

 モノやサービスを買い取るのとは違い、月や年ごとに一定金額を払うと、その期間だけモノやサービスを使えるというものです。スポーツジムなど、従来から同系統のビジネスは存在していました。しかしネット時代のビジネスとして幅が一気に広がっています。

 今の若い世代は消費をしないと言われることもありますが、昔の価値観とは違うサブスク型に出費をしている人が多いのでしょう。

 僕もNetflixにAmazonプライム、Apple Music、YouTube Premiumに、仕事用のOffice 365など様々課金されていますが、個々はそこまで高くなくても年間で考えると相当な金額になります。サブスク型の特長として、ソフトは常に最新版が提供されますから、買い取りより効率的です。

 Netflixはオリジナルの映画なども増えて独自性が高まっています。いつでもどこでも見ることが出来ますし、飛ばし飛ばし見るなど楽しみ方も自由です。5G時代の到来を目前に控え、今後もサブスク型のビジネスは発展し続けるでしょう。

 一方でテレビ放送は放送時間にテレビの前にいるか、録画しておかなければならないので、ネット慣れした人間からすると不自由です。

 よほど見たい番組ならテレビで見ますが……それももう「タモリ倶楽部」と「ワールドプロレスリング」くらいです。新日本プロレスも試合の生配信をする、まさにサブスク型のサービスを展開しているので、近年はそちら中心の視聴になっています。

 サブスク型のメリットは、気に入らなければ、すぐにやめられる点です。自分には合わないとか最近見なくなったなど状況に合わせて選択できます。

 一方で柔軟性がないサブスクもどきが存在します。それがNHKです。5月29日、全ての番組を放送と同時にネットに配信するための改正放送法が成立しました。NHKは今年度中にネット同時配信を始める予定で、受信料を払っていれば、追加料金無しでネット配信も見られるようになります。

 NHKは地上契約だと月額1260円です。Netflixのスタンダードプランが月額1200円なのでほぼ同等の金額です。

 Netflixはすぐに解約出来るのに、NHKはテレビを捨てなければならないなど解約が面倒な電波の押し売りです。特に見たい番組もないし、柔軟なサブスク型にするべき時ではないでしょうか。課金されてでも見たい番組を作るNHKの企業努力が必要です。

 国民の不満感から「NHKをぶっ壊す」と公言していた「NHKから国民を守る党」が統一地方選で躍進したのも、ある意味納得です。ただNHK改革は国レベルの話なので、地方選挙で伸ばしてきた力を参院選でどこまで活かせるかが重要になってくるでしょう。

KAZUYA
1988年生まれ、北海道出身。12年、YouTubeで「KAZUYA Channel」を開設し、政治や安全保障に関する話題をほぼ毎日投稿。チャンネル登録者62万人、総視聴数は1億4千万回を超える。近著に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(KKベストセラーズ)

週刊新潮 2019年6月20日号掲載

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