長嶋茂雄の知られざる苦悩 監督解任前夜に洩らした「新聞が怖い」

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 弱音、不満、愚痴、疑心。ミスター・プロ野球、長嶋茂雄氏(83)に似つかわしくない言葉を並べたわけではない。人間ばなれしたところのあるミスターが、実に“人間らしい”素顔を覗かせ、その様子が報じられた稀有な例が存在するのだ。それは、1980年(昭和55年)10月20日、ミスターが巨人の監督を「クビ」になる前夜のこと――。

 令和の世では、巨人軍の終身名誉監督として遇されているミスターにも苦難の時があった。その悩みを余すところなく伝えたのが、本誌(「週刊新潮」)の「『巨人長島クビ』の大脚本」(80年10月30日号)だ。...

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