「老後2千万円不足」問題が呼び覚ます安倍政権のトラウマ

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 金融庁が今月3日に取りまとめた一通の報告書が、政府与党を揺るがせた。老後資金に2千万円が不足する、という例の内容がである。これに「公的年金制度が破綻するのか」と批判の火の手が上がったのだ。

 政府にとってはまったく想定外の展開だった。

「そもそも報告書は、あくまで高齢世帯に投資を促すのが狙いでした。高齢夫婦の平均貯蓄額は2千万円を優に上回り、その眠れる資産を市場に回してくれと訴えようとしたものが、まさか年金破綻の尻拭いを押し付けるものと疑われるなんて……」(政府関係者)
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