発達障害夫が問題ばかり起こすのは「あなたの愛が足りないから」と姑に言われ絶望した件
発達障害ではなくただのDVでは?
そして次に私はこの仮説を誰かに話したいと思った。
彼のことを知っている人に話して、この気持ちを分かち合ってもらいたい。
そこでもとは夫の友人だけれど、私とも馬が合い大変よくしてくれるある人に「夫が発達障害じゃないかと思うんだけど」と言ってみた。博識だけれど、常に傍観者に徹して面白がるようなところのあるその人は「あれは発達障害じゃなくて、ただのサイコパスでしょう」と言った。
これは今から約6年前のことだ。発達障害に対する認識は今ほど一般的ではなかったし、私も元夫と友人付き合いをしていたときはこの違和感には気が付かなかった。2019年現在も、これまでの連載記事にはやはり「発達障害ではなくただのDVでは?」といったコメントをたくさんいただいている。
結婚後、家庭に持ち込まれた彼の攻撃的な人格と酒癖の悪さが一番の問題だったので、私ももちろんDVを疑った。役所の相談窓口に夫とのトラブルを話したところ、DV専用相談窓口に回され、シェルター入りをすすめられたこともある。
けれど、幸か不幸か、当事者になる前から私にはDVに対する知識はあった。さらに犯罪心理学にも興味があって、犯罪事件のノンフィクションを読むのが趣味だったこともあり、いわゆるサイコパスに対しても一通り知っていた。
だから、彼のパーソナリティーがどうしてもサイコパスやDV加害者のそれと一致しないと感じていた。
けれど、私がされていることはDVであることもまた間違いないのだ。
両者に違いはあるのだろうか。
〈次回につづく〉
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