「令和」の時代はどんなアイドルが売れるのか 業界の名物会長と考える

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巨乳を集める気はなかった!?

 アイドル的なおバカタレントの台頭も忘れてはならない。若槻千夏(35)や鈴木奈々(30)らである。そもそもタレントは「才能」という意味なので、これも昭和期なら考えられなかったのではないか?

「いや、売れている『おバカタレント』はみんな頭がいい。自分の立ち位置が分かっています」(同、野田氏)

 90年代はグラビアアイドル全盛期でもあった。仕掛人は野田氏だ。雛形あきこ、MEGUMIらの水着姿が漫画誌などのグラビアを飾り、それによって各誌は売り上げを伸ばした。

「巨乳の子を集めようという気はなかったんですよ。僕の場合、人に嫌われない子を集めている。それが大前提なんです」(同、野田氏)

 性格を重視して発掘と育成をしていたら、結果的に胸の大きい女性がそろったらしい。だが、もうグラビアはやらないという。

「グラビアというものに、以前ほどの力がありませんから。そもそも僕がグラビアをやっていたのは、あくまで本人の名前を広めるためにすぎなかったのです」(同、野田氏) 

 最後に野田氏は懸念を口にした。アイドルとファンの距離が近くなっていることだ。「あまりいいことではないのではないか・・・」。アイドルとファンとの間には、ある程度の距離があったほうがいいと考えている。

 たしかに、そのほうがファンは想像を膨らませ、思いを募らせるかもしれない。なにしろ、「崇拝の対象」なのだから。AKB48らのように「会える」をキャッチフレーズにするアイドルが増えたので、「会えない」を売り物にするアイドルは新鮮かも・・・。

 令和を象徴するアイドルが現れるのは、いつだろう。

野田義治(のだ・よしはる)
1946年生まれ。渡辺プロダクションなどを経て独立。現在も雛形あきこ、MEGUMI、かとうれいこをマネージメントする一方、「都立水商!〜令和〜」(TBS系)に出演中の早乙女ゆう(20)、今年1月公開の映画「神の発明。悪魔の発明」に主演した矢崎希菜(18)、フジテレビ「ワイドナショー」に準レギュラー出演している竹内麗(15)らの育成に力を注いでいる。

高堀冬彦/ライター・エディター
週刊新潮WEB取材班編集

2019年6月16日掲載

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