「豊島将之」新名人は捨て駒なし!? 父が明かすミニマリスト生活

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映える趣味

 茂長さんが続ける。

「将之の部屋は和室と洋室、2部屋あります。和室には確かに座卓とパソコンだけ。洋室には本棚に勉強机、衣服などの身の回りの物を置いています。スーツは10着くらい、ネクタイもファンの方からいただくので、50本は持っています。本棚には将棋の本がびっしり詰まってますよ」

 一方で私物に関しては、こう話す。

「私服は少ない。ユニクロのような量販店で買ってきたジーパンやTシャツ、パーカー程度。コーディネートするほどは持っていません。将棋以外の本はかつて読んでいた東野圭吾さんの小説があるくらいです。物は少ないので、ミニマリストっぽいのは確かですね」

 ほかの棋士を見渡すと、渡辺2冠はぬいぐるみ好きであり、名人戦で対局した佐藤前名人はファッションやフットサルなど、多趣味であることで知られている。ご当人は打ち込める趣味がないことを気にしているそうで、

「いまは将棋三昧といった感じです。ただ、本人と話していると“自分も何か始めた方が良いかな”と漏らすことがあります。メディアの取材で取り上げられるときに映えるような趣味が欲しいのではないでしょうか。だからといって何かを始める様子はないのですが……」

 先の松本氏が言う。

「棋士は一般的に20代から30代前半がピークです。“史上最強”と呼ばれ、最新戦法の研究も怠らなかった羽生善治さんは25歳で7冠を達成。いまが正念場という意識は豊島さん本人の中にもあると思いますよ」

 目下、趣味にかまけている時間はなさそうだ。

週刊新潮 2019年6月13日号掲載

ワイド特集「どうにもとまらない」より

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