江戸川区に住むインド人は4300人、インド出身「よぎさん」が立憲民主党の区議になるまで

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息子のいじめ

 16年には葛西駅の近くに2号店を出店して、順風満帆かにみえたよぎさん。ところが、

「4年前、中学生の息子が学校でいじめにあったのです。卓球部に所属していたのですが、日本語が上手く話せないという理由で、部活の女性の先生から卓球をさせてもらえなかったのです。その先生はヒステリックに、“おまえ、ダメー”と何度も大声で怒鳴るので、区の教育委員会に相談に行ったのですが、全然、動いてくれませんでした。息子は保育園も入園拒否されたことがありましたから、外国人でも安心して暮らせる街にしたいと思い、区議会議員に出馬することにしたのです」(同)

 江戸川区はインド人が多くても、有権者はわずか5人。そんな環境の中で票を稼いだのは、ボランティアや自治会、PTAなどで人脈を築いた結果だという。

「今回の選挙では、運も味方してくれました。今年の4月1日、東大島駅で選挙のビラを配っていたら、衆議員議員の初鹿明博さんから、“カレー屋のチラシですか?”と聞かれたので、“いえ、選挙に出馬するんです”と答えると、握手してくれました。すると、その2日後に秘書からメールが来たのです」(同)

 4月9日に立憲民主党から公認を受け、選挙カーを手配してもらって本格的に選挙運動を開始したという。

“区内のインド人と地元住民との架け橋になりたい”というよぎさん。こんな構想も持っている。

「江戸川区は、映画館は船堀に小さいのがあるだけだし、世田谷区のようにブランドを扱うおしゃれな店も少ない。駅ビルを再開発して、買い物や食事、映画を観て過ごせるような大きな商業施設にしたいですね」

週刊新潮WEB取材班

2019年6月13日掲載

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