「元農水次官」がエリート校出身の息子を刺殺するまでの「家族の肖像」

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 元農林水産事務次官の熊沢英昭(76)に殺害された長男、英一郎さん(44)の家庭内暴力は、中学2年の時に始まっていたという。長きに亘った家族の修羅。それに“結着”をつけた元次官の背中を押したのは、直前に起こった無差別殺傷事件だった――。

 殺人事件が起こった際、断罪されるべきは犯人のみである。社会や時代といった要素はあくまでそれに付随するものとして語られるに過ぎない。しかし、今回の事件は犯人の罪そのものより、社会の暗部を我々に突きつけているように見える。...

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