「山里亮太&蒼井優」が行った結婚会見の絶大な効果、芸能人はこうでなくっちゃ
「トニー谷」タイプの山里
「人間、顔じゃない」と誰もが言うが、イケメンや美女が得するのは事実。にもかかわらず、美しい蒼井は「ブサイク芸人」と称されてきた山里を愛した。まるでドラマ「101回目のプロポーズ」(フジテレビ、1991年)のようだ。それに世間は快哉を叫んだ部分もあるのではないか。
山里がナレーターを務める日本テレビのワイドショー「スッキリ」の司会者・加藤浩次(50)は番組内で「こんなリアル『美女と野獣』みたいなのある? どれだけいろいろな人を勇気づけるか」と声を強めていたが、そのとおりに違いない。
リリー・フランキー(55)も仕事先で感想を求められた際、「才能ある人同士なので、すごくよいカップル」と語っている。大人なら、イケメンを選べばいいわけではないことが分かっているのだ。
そもそも山里は世間に好かれている。現在、レギュラー番組が19本もあるのだから。超売れっ子である。嫌われていたら、ここまではレギュラーを持てない。
山里は2005年、ワンマントークの面白さを競う「R-1ぐらんぷり」に出場した際、「ケーシー高峰さんのように体全体からにじみ出るコミカルさを出したかった」と語ったそうだ。憧れの人だったらしい。だが、そのキャラクターは、故・トニー谷さんのほうが近いのではないか。メガネがトレードマークだったところ、少しキザなところが共通する。
山里は関西大学文学部教育学科卒のインテリ芸人だが、トニーさんも東京府立第三中(現・都立両国高)を中退した頭のいい人で、「さいざんす」「家庭の事情」などの流行語を次々と生んだ。ただし、全盛期は長くは続かなかった。キザな芸風が行きすぎてしまい、嫌味になってしまったからだ。
山里は違う。うまく計算し、嫌味になっていない。地の性格の良さもあるのだろう。また、今のお笑い芸人の多くは他者への悪口など毒舌を武器にしているが、山里は他者が傷つくまでの毒は吐かない。「寸止め」する。他者を責める前に、先に自分が謝ってしまう。嫌われないはずである。
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