「元農水次官事件」で浮かび上がる「家庭内殺人」 「子どもに殺される前に子どもを殺して」と願う親たち
元農水事務次官が息子を殺害した事件では、父親がトップエリートだったこともあって、高い注目を集めているが、実のところ、親族間の殺人そのものは珍しくはない。むしろ殺人事件の中では、もっともポピュラーな部類となる。
2017年のデータでは、殺人事件摘発件数のうち、55%が親族間で起こっていた。当時の警察庁のまとめでは親族間で起きた暴行事件容疑の摘発件数はこの10年で4倍近く、傷害容疑は2倍近くになったという。
家族間の事件の原因として、精神疾患など障害や、長期に亘るひきこもりがあげられるケースも多い。...