佐藤浩市「空母いぶき」炎上騒動、総理大臣役経験アリの石坂浩二はどう見たか?

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百田尚樹に“三流”と指弾された「佐藤浩市」名演の見所(2/2)

 映画「空母いぶき」をめぐり、首相を演じる佐藤浩市(58)のインタビューが、炎上を招いた理由は主に2つある。“体制側を演じるのに抵抗感がある”との発言、そして原作漫画のキャラを「嘔吐」から「下痢」に悩む設定に変えた“アレンジ”が、安倍総理を揶揄したのではないかと指摘されたためだ。

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 作家の百田尚樹、ホリエモン、小林よしのりの各氏らを巻き込んだこの騒動。意見を整理すれば、「権力批判は結構」だが、「役を利用することの是非」が論点となっている。この点、俳優に伺ってみたいところだが、中でも“最適”と言える方がいる。石坂浩二氏はこれまで数多の映画やドラマに出演してきた。その中で、首相、将軍、高級軍人の役をこなしている。まさに佐藤が「抵抗感」がある、と述べた体制側の役――。

「あくまで自分の体験を述べますが……」

 と「やすらぎの刻(とき)」のロケ現場で取材に応じてくれた、石坂氏ご本人。

「私は『日本沈没』という作品で総理大臣役を演じさせていただきました。特に抵抗感はありませんでした。私の場合、役で拘るところは体制側とか何とかというよりも、そのドラマの狙いや面白さそのものだと思っています。個人として、思想的に違うと思う役柄でも、その人を人間として描けるのであればそれで良いのではないか、と」

 続けて、

「私自身は、役者は脚本に、出来うる限り忠実であるべきじゃないか、と思っています。役者はその中で何を表現すべきか考え、その上でなら、少しは自分自身の解釈を込めるということがあってもよいかもしれませんが」

 と、「やすらぎ」で演じる脚本家そのものの穏やかな口調で述べるのである。

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