14億円横領のアニータ夫、今も青森への返済なし 「生活に余裕がない」の言い分
勤務先の青森県住宅供給公社から巨費を横領し、千田郁司氏(61)には懲役14年の実刑判決が下された。少なくとも8億円、一説によれば11億円をチリ人妻のアニータ・アルバラード(46)に貢いだとされる。
2016年に出所した千田氏は、紆余曲折を経て、元受刑者に仕事を斡旋する公益社団法人「日本駆け込み寺」の経理の仕事に就く。『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャンのような更生が期待されたが……。「千田は(今年)3月8日以降、行方をくらまし、金庫に入っていたお金が足りなくなっていたのです」と、玄秀盛代表は嘆くのだ。
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実は、「週刊新潮」のほかに、千田氏をキャッチしていたメディアがあった。
「今年1月、NHKから千田への密着取材の依頼があり、経理担当として更生している姿を見てもらういい機会だと思い、取材を受けるように勧めたのです。千田も快諾して2月末に取材が始まり、3月7日、彼と僕が対談する様子を撮影しました。そこで僕は、気になっていた青森県への返金について話しました。千田はうちで経理として働くに当たって、“1円も返せていないが、給料をもらえば少しずつでも返金する”と話していたのに、一向に返している様子がなかったからです。僕は“給料が足りないなら月1万円増やすから、それを返済に回したらどうか”とまで諭しました。でも千田は“3月は向こうも決算で、4月は年度初めで忙しいから5月ごろから返す”ともごもご言う。これはダメだと思って、“明日にでも青森県庁に一緒に行ってあげるから”と言ったのですが、首を縦に振りませんでした」(玄代表)
ここで青森県建築住宅課の職員の話をはさむと、
「現在まで千田さんへの損害賠償請求額に変動はなく、現時点では1円も返済はありません。返済義務がある旨は先方にお伝えし、返済の意思確認もできていますが、返済していただけていない状況です」
痛いところを突かれたからか、千田氏が出勤したのは、その日が最後だった。
「3月11日深夜0時、“今日をもって退職させて頂きます。(中略)経理業務については、全て帳簿と現金が合致しており、不正はありませんので確認してください”云々という文言が、スタッフのグループLINEに送られ、12日には金庫の鍵が送られてきました。そこで金庫を開けると、3万円しか入っていない。彼が書いた金種表と照合すると金庫にあるはずの約7万円がなく、さらにほかの職員が調べると、千田が経理業務を始めた11月以降、使途不明金が14万円あることもわかりました」
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