岡田准一「白い巨塔」でテレ朝3冠、“陰の立て役者”と評価される2人の俳優の名

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惜しげもない贅沢キャスティング

「フジの唐沢バージョンもかなり豪華なキャスティングでしたが、それを凌駕する主役級の役者たちを、これでもかと集めました。歴代の『白い巨塔』の中で、一番キャスティングが良かったかもしれません。岡田クンは身長が高くありませんが、それを隠さず撮ったことが、コンプレックスを抱きながらも虚勢を張っている原作の財前の姿と重なり、視聴者も引き込まれました。沢尻の愛人役も良かったですね。監督は映画『愛の流刑地』(07年)や『後妻業の女』(16年)で知られる鶴橋康夫。御年79ですが、元々は読売テレビの名ディレクターで、社会派ドラマの名手と言われた方です。女優を綺麗に撮る人でもあるので、沢尻は助けられたと思います。ハッとさせられるシーンもかなりありました」(前出・他局プロデューサー)

 財前に執刀される柳葉敏郎とその妻・岸本加世子の熱い演技も評判となった。

「第2話では財前が権謀術数を尽くして教授に上り詰め、物語も落ち着き、視聴率も弱冠落ちました。第3話にギバちゃんと岸本さん夫婦が登場。関西弁は上手くはなかったが、熱い演技はSNSでも絶賛されていました。ちょっと吉本新喜劇みたいな演技ではありましたが、視聴率を取るためには重要なスパイスとなる。ダレかけた展開が急に引き締まり、新たな展開に話が進む。第4話は医療裁判となり、イケメン弁護士役で斎藤工と山崎育三郎が登場。そして最終回では財前が病に倒れます。これまでの『白い巨塔』では、財前は病名を告知されずに亡くなりましたが、今回はイマドキを意識して告知していました。それでも岡田クンの熱演で最後まで引っ張ったのは大したものです」(同・他局プロデューサー)

 かくしてテレ朝は3冠王となったのだが、無論ほかの番組の奮闘も見逃せない。

「日テレの『イッテQ』(26日)は18・1%と持ち直しましたが、テレ朝の『ポツンと一軒家』はさらに上をいく19・0%。同じく岡田クンが出演した『帰れマンデー見っけ隊』(20日)が10・9%、『10万円でできるかな』(20日)が12・6%、『ナニコレ珍百景』(26日)が12・9%と、いずれも高視聴率。テレ朝の『アメトーーク2時間SP』(24日)が12・3%を取る裏で、日テレは『巨人VS.広島戦』が5・5%で惨敗。いまやプロ野球はキラーコンテンツではありませんが、日テレとしてはお手上げでしょう」(同・他局プロデューサー)

 さて、6月以降、テレ朝VS.日テレの戦いはどうなるか。

週刊新潮WEB取材班

2019年5月28日掲載

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