「就活マナー本」のウソ ES送付の封筒は白、面接後には御礼メールは送るべき…

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過剰なやる気は損気、面接官もうんざりなNG例

 社会人の転職では、成果や人脈などをアピールするものだが、社会人経験のない新卒就活生の場合、最大の武器は“熱意”に他ならない。斜に構えた姿勢ではなく、その会社でどうしても働きたいという思いを見せることが、いわば就活戦略のキモとされている。

 しかし、その熱意が空回りしてしまうケースもある。たとえば、就活本で推奨されている、面接後のお礼メール。そこであざとく自己アピールなどをしてしまえば、採用担当者からの評価を下げてしまう可能性もあるという。

「言いたいことは面接のときに言いましょう。面接の後に自己アピールや言い忘れたことをメールで送ると『抜け駆け』だと思われることもありますし、正直、企業側も面接後にそのようなメールを送られても迷惑だと感じるかもしれません。ちなみに、お礼のメールは必須ではありませんし、メールの有無で合格が左右されることはまずないでしょう」

 また、就活生によくあるのは企業を褒めすぎること。「面接会場まではどのように来ましたか?」という質問に対し、道順を説明したうえで、「小さい頃から憧れていた御社のビルの看板が見えたときは感動しました」などと答えてアピールすべし、なんてことがマニュアルに載っていることもある。

「『“看板が~”とか、バカにしているのか?』と普通の感覚を持った面接官なら感じても不思議じゃありません。企業の将来性なども突飛なほど褒めちぎるのはあまりよくないでしょう。当たり前ですが、多くの場合の面接で学生に求められる資質は、よく調べ現実的かつ論理的に物事を考えて話せる力ですからね」

 このように、やる気を過剰にアピールする就活生は、他の学生に対して“就活マナーマウンティング”もしがちだという。就活マナーマウンティングとは、マナー本に書かれてあるようなことを鵜呑みにし、他の就活生に対して「そんな常識的なマナーすら知らないのかよ」とマウンティングする行為である。

「合同面接やグループディスカッションの際に、正しいのかどうか分からないマナーや空回りした熱意でマウンティングする人は大体落ちます。面接官も大人ですから、そのような『幼稚さ』がある人は分かります。また、学生の中には、『会社内の自動販売機は就活生のためではないので利用してはいけない』などのトンデモなマナーを信じている人もいます。ですが、むしろそこで飲み物を買って売り上げに貢献してあげたほうが、よほど企業にとってありがたいのではないでしょうか(企業の敷地内に自販機が設置されている場合、飲料メーカーだけでなく、その企業にも売り上げの一部が入る場合が多い)」

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