川栄李奈 令和時代のロールモデルとなるか おバカキャラ返上の賢さと強さ

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 文春砲に被弾することなく結婚&妊娠発表。川栄李奈は世間の度肝を抜いた。砲弾に倒れていったAKB時代の先輩たちの屍を越え、何やらひとり勝ち状態にも思える快進撃を見せている。改めて、おめでとうございます。

 AKB卒業後は若手の演技派女優として頭角を現した川栄。2014年の握手会襲撃事件で負傷していただけに、その後の目覚ましい活躍を嬉しく思っていたファンも多いだろう。今回の結婚は妊娠も同時だったことで批判もあるようだが、芸能界からも多く祝福が寄せられているようである。本人の気取らない人柄がうかがえる。そして彼女の結婚発表に思うのは、令和を生きる若い女性のロールモデルとしては理想的なのではないだろうか。ということである。

 働き方改革が叫ばれ、残業や飲み会を断る若手社員に困惑する昭和世代の話はよく見聞きする。「仕事は仕事で評価されたいけど、若いうちにちゃんと結婚して子どもも欲しい。会社に自分を捧げて私生活を犠牲にしている先輩みたいになりたくないから、定時で上がって婚活や趣味に励みます。だって婚活も出産も若いうちにするのが一番有利なんだから」。そんな堅実でドライとも思える女子たちからすれば、自分の生き方を肯定してもらうような結婚である。

 川栄はAKB時代に「おバカキャラ」で注目を浴びた後、女優にシフトし大活躍。名バイプレイヤーとして押しも押されぬ若手となった。そして、まだ20代半ばのうちに恋愛結婚して妊娠。子どもがある程度の年齢になって復帰したとしても、まだアラサーである。再び仕事の第一線に戻れる年齢だ。仕事も家庭も諦めない、イケメン夫を持つ可愛いママ兼人気女優。青写真としては完璧である。

 とはいえ同年代の武井咲や、佐々木希、榮倉奈々など、若きママ女優たちは仕事をセーブし、子育てに軸足を置く傾向がある。芸能界において恋愛もキャリアも子育ても全部いいとこ取りは難しいし、それが幸せとも限らない、とも言えるのかもしれない。川栄と同じ道を少し先で走っているのはAKB時代の先輩・前田敦子だが、彼女たちがママタレ界でどう新風を吹かせるかは、注目していきたいものである。

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