Amazon“ステマレビュー”を見抜く方法 「家電批評」編集者が教える具体的事例

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多いのは中国製、巧みな日本語も

 松下氏は、ステマレビューが書かれる製品には、次のような傾向があるという。

「一発でステマだと分かるのは、中国製のノーブランドなのに数百ものレビューが付いていたり、それらがすべて星5つになっている商品。この手のステマは、ブルートゥースイヤフォン、スマホのレンズやバッテリーといったデジタルガジェット系が多く、ほとんどは中国か台湾の製品です。日本や韓国の製品のステマは、まずありません」

 また、ステマレビューの文面には、こんな特徴もあるという。

「レビューの内容は、おそらく機械翻訳で日本語にしたのだと思われる、崩れた文面が多いです。また、『山田太郎』のようにアカウント名が日本名になっていることが多いのもステマレビューの特徴です。日本人は本名でアカウントを登録することは、まずありませんから、ズラッと日本名のアカウントが並んでいると、一見して奇異な印象を持たれると思います」

 一方、日本語がこなれているレビューの中にもステマは存在するようだ。

「レビューの中には、『これはメーカーからもらった商品ですが…』と但し書き付きで、堪能な日本語で書かれている商品もあるのですが、これもステマの一種だと思います」

 ところで、ステマレビューを書いたレビュワーには企業からどんな見返りがあるのだろうか。

「企業から打診されるステマレビューの条件は、『レビューを書いてもらえれば、商品を無料でさしあげます』というものがほとんどで、報酬が支払われるということは聞いたことがありません。レビュワーの中には『相手は中国企業だから、何もしてこない』と高をくくって、商品をもらえるだけもらってレビューを書かない人もいます」

 ステマを依頼する販売者は購入者を騙し、ときにステマレビュワーは販売者を騙す、といったいびつな関係があるようだが、いずれにせよ、購入者が一番の被害者であることは間違いない。

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