田中角栄の後を継ぐ気がない「3人の孫」 真紀子で途絶える天才政治家の血脈

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後継者不在

 もう一人の継承資格者は、長女の真奈子さん(43)。04年に週刊文春が彼女の私生活を報じ、出版差し止めの仮処分が下されて話題になった。先の元幹部の話では、

「彼女は、パパに似て穏やかな性格です。人前に出るのが得意ではなく、政治家向きではありません。どちらかといえば、妹の真美子さんの方が活発で、お嬢に似ていますが……」

 だが、昨年の式典で、真美子さんの姿を見かけた後援会関係者は見当らない。

「彼女は、7年前に国交省のキャリア官僚と結婚しています。彼の父親は、元大蔵官僚の政治家。一時、そのキャリア官僚の擁立論が持ち上がったものの、お嬢とパパが乗り気でなかったので立ち消えになりました」(同)

 かくして、後継者不在のまま平成の世も終わりを告げた。彼女の元公設秘書で、実体験を綴った『わたしは特別なのよ!』著者の須藤義雄氏がこう語る。

「私は角栄先生にもお世話になり、直紀さんの秘書も務めていたので、政界で田中家の血脈が途絶えるのは寂しい思いもあります。真紀子さんは過去の人になりつつあり、雄一郎さんも話題になることはほとんどありません」

 凋落した田中王国を、令和の世で再建するのは容易なことではなさそうだ。

週刊新潮 2019年5月2・9日号掲載

ワイド特集「御世をまたぐ難題」より

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