北朝鮮「弾道ミサイル」発射の狙い 次は日本海沖に在庫処分で“スカッド”を乱射!?
パターン化された関係
北朝鮮の核開発が問題となった1992年以降の米国と北朝鮮の関係は、「北朝鮮による懸案事項生成(核実験、弾道ミサイル発射など)」→「米朝直接交渉(2003年8月27日以降は「6カ国協議」)」→「経済支援獲得」→「懸案事項生成」→「米朝直接交渉」……といったように、例外はあるが、ほぼこのパターンで進んできた。
米朝関係が膠着状態に入り、なおかつ経済制裁で苦境に立たされている北朝鮮としては、現状を打破するために多数かつ多様な弾道ミサイルを発射し、6カ国協議の構成国を交渉のテーブルに着かせようとするだろう。
6カ国協議のメリットとして、米朝二国間だとトランプ大統領の気分次第で何が起きるかわからないという危険を回避することができることが挙げられる。前述したようなパターンに入れば、協議の進捗次第で経済支援も期待できる。
今後、発射される弾道ミサイルには、日本の排他的経済水域(EEZ)に落下するものも含まれるだろう。場合によっては日本列島を飛び越えて太平洋に落下するかもしれない。北朝鮮が今後、どの程度の強硬姿勢に出るかどうかは日本の対応に委ねられているといっても過言ではないが、外交ルートでの抗議は何の意味もないため、別の手を考える必要がある。
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